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富士山遭難事故の記録 2016年 4月20日

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富士山で起きた遭難事故をまとめています。

21歳男性 スキーで転倒/45歳男性 救助中に二重遭難

山岳救助の指導者でも滑落する冬富士

4月20日吉田口9合目からスキーをしていた21歳男性が8合目で転倒し、県警山岳救助隊に救助されました。しかし、その救助中に隊員(45歳男性)と共に数十メートル滑落し、隊員は足首を骨折する重傷を負いました。

News!

産経新聞の公式WEBサイト、産経ニュースからの引用です。

富士山8合目で救助隊員と遭難男性が滑落

2016.4.22 07:01

 富士山8合目付近で20日、スキーで滑走中の外国人男性が転倒して動けなくなった事故で、男性を救出し、下山途中だった県警山岳救助隊の飛弾晶夫警部補(45)が同日午後6時45分ごろ、8合目付近で男性とともに数十メートル滑落した。

 2人は他の救助隊員らに救出され、21日午前3時半ごろ、5合目に到着した。男性は左足打撲など、飛弾警部補は左足首骨折などのけがを負ったが、生命に別条はなかった。

 富士吉田署によると、男性はオーストラリア国籍のスキーインストラクター(21)。

 男性は有料道路「富士スバルライン」が全通した19日午前、英国人のスキー仲間2人と、5合目から登山を開始。20日午前に頂上に到達した後、9合目からスキーで滑走中、午後1時20分ごろに8合目付近でジャンプに失敗し、転倒した。

 一方、飛弾警部補は110番通報を受けて県警ヘリコプターで出動し、他の隊員2人と7合目付近で降下した。8合目付近で男性を救出。午後6時45分ごろ、男性をストレッチャーに載せて下山中に、男性とともに数十メートル滑落した。飛弾警部補は1年前から、山岳救助の指導のため、富山県警から出向中だった。

 2人の救出には県警本部、富士吉田署の山岳救助隊員計14人と地元山岳会員1人があたった。

 富士山は夏山期間を除き、万全な準備をしない人の登山やスキー、スノーボード使用などを禁止している。同署によると、男性らは登山計画書を提出していなかったという。

 関係者によると、オーストラリア人の男性はワーキングホリデーで来日中で、昨年末から先月末まで北海道赤井川村のリゾート施設でインストラクターをしていた。

原因究明を

記事でストレッチャーと書かれているのは、担架というよりも人を横たえられる長さの救助用ソリ(スノーボート)だと思われます。要救助者はソリに括り付けられていますので、自分で身動きがとれず、勢いをつけて滑り落ちたとすれば相当危険な状況だったと思われます。実際に、数年前には北海道で救助用ソリに載せられた要救助者を救助中に滑落させてしまい、死亡するという痛ましい事故も起きています。

このような二重遭難が起きると遭難者の自己責任論などが喧しく言われる昨今ですが、遭難者側に過失があるかどうかと、救助者側に過失があったかどうかは別の問題です。今回のように救助者自身も怪我を負うこともあるのですから、なぜこうなったのか、原因究明と公表が待たれます。

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