軽装で登山経験もなし
4月9日の土曜日夜、16歳の男子高校生が7合目付近で身動きが取れなくなり、母親を通じて通報がありました。
富士山で起きた遭難事故をまとめています。
軽装で登山経験もなし
4月9日の土曜日夜、16歳の男子高校生が7合目付近で身動きが取れなくなり、母親を通じて通報がありました。
生きてるのが不思議なくらい
救助作業は、翌10日午前4時半過ぎから開始され、ヘリコプターにより発見、無事救助されました。
この男子高校生に登山経験はなく、装備も、軍手に長靴という、およそ冬山を登る装備ではありませんでした。もちろん、ヘッドランプも持っていなかったことから日没で行動不能になったようです。都会に住んでいると、夜は真っ暗になるということも忘れてしまうのですね。
そのような装備ですから防寒着なども不十分だったと思われますが、-10℃近い厳寒の夜をよくぞ生き抜いたものです。気象庁のウィンドプロファイラでは、この日は欠測が多く判然としませんが、恐らくあまり強い風が吹かず、風を避けて岩陰にでも隠れて何とか一夜を明かしたのでしょう。1合目下から登っていることからも、体力や忍耐力は人並み以上にあったのだと思います。それが不幸中の幸いでした。
無知ほど怖いものは無い
5合目の佐藤小屋で警告されていたようです。
<追記>
のちの報道では、長靴にアイゼン(滑り止めの鉄の爪)をつけて登っていたそうです。長靴は造りが柔らかいので、アイゼンをガッチリ固定することは出来ません。ちょっと足を捻ったりしただけでアイゼンが外れたりズレたりする可能性が高く、捻挫や滑落も起こり得ていたわけです。