閉山後のトイレの問題
富士山の山小屋が管理するトイレは、山小屋が閉まると使えなくなります。5合目より上にある公衆トイレも、期間限定での利用に限られています。この記事では触れられていませんが、公式の登山期間が終わって山仕舞いとなった後でも富士山に登る人は少なくありません。そのために、閉山期間中の屎尿の垂れ流し(要するに立ちション、野グソ)が問題となっていました。
その対策として携帯トイレが配布されていたのですが、配布するだけでは登山道に放置される恐れがあるということで、やっと、やっと、やっと回収箱が設置されたとのことです。
しかし、回収箱の設置はいいことなのですが、実際にどれだけの人が携帯トイレを使うのでしょうか?
富士山の5合目はほとんど森林限界の上となり、トイレのために隠れることの出来る場所はほとんどありません。そうなると少しでも早く済ませたいと思うのが人の常。しかし、携帯トイレを使用するにはそれなりの手間と時間が掛かります。つまり、男子小便以外での携帯トイレ利用はほとんど無いものと思われます。この問題は、世界遺産との兼ね合いで今後も大きな課題として関係者の頭を悩ますことになるでしょう。