GW中の5月3日に須走口8合目で落石があり、足に直撃を受けた男性が負傷しました。通報により向かった遭難救助隊が男性を発見し救助されました。
この時期の富士山は、5合目から上でまだ雪が多く残っています。雪が緩むと落石も頻発し、男性が「ぶつかるまで気付かなかった」と証言しているように、雪の上を転がり落ちてくる岩はほとんど音を立てません。この男性は下山中だったことから後ろから直撃を受けたのでしょうが、足に当たったのは不幸中の幸いと言えるでしょう。もし後頭部に直撃を受けていたら、無事に下山出来ていなかった可能性が高かったでしょう。
後ろからの落石を避けるには
今回は後ろからの落石ということで、避けることは難しいと考えられます。ですが、全くの不可抗力というわけでもありません。
行動中は無駄なおしゃべりを控え、休憩中は常に斜面上部に顔を向けて集中を切らさないことです。そこまでやった上で、それでも事故に遭ってしまって初めて「避けえない事故だった」と言えるのです。