山頂から御殿場口にかけて、未成年が係わる遭難事例が相次ぎました。そのうちの一つは、子供に責任があるというより、親の無責任さにより発生したものです。
8歳男児 置き去り
御殿場ルートの、山小屋も何もない吹きっ晒しの場所に置いてきぼりにされた8歳の子供が保護されました。親は、8歳の子供を一人残して、もう一人の子供と共に登山を続行したようです。
これは酷い話ですね・・・
いかなる理由があっても、子供を残したまま自分たちだけ登山を続けるなんて許されることではありません。パーティの誰かの体調が悪化したなら、全員で下山するのが鉄則です。ましてや、8歳の子供を、御殿場口の何も無い砂礫の道に置き去りとは、あまりにも酷いことです。「だったら、山小屋に残せば良かったのか」って?もしその子供が高山病になったら、誰が面倒見るのですか?山小屋の従業員?
山小屋は、託児所じゃありませんから。
16歳女性 歩行困難
同じ日、山頂では16歳の女性が動けずに居るのを、救助隊員に発見され、救助されました。骨折や捻挫、高山病であればそのように書きますから、疲労困憊で動けなくなったのでしょう。
登山は、山頂がゴールではありません。登りだけで体力を使い果たしてしまうようでは、ペース配分も何もあったものではありません。体力に不安を感じたら、安全に戻れるうちに下山する判断も大切です。見栄を張ったり、意地になったりしてはいけません。正しい判断を下せるということは、決して恥ずかしいことでは無いのですから、胸を張って途中下山してください。
11歳男児 ヘリ救助
御殿場口7合4勺では、11歳の男児が、下山中に転倒して頭をぶつけて怪我。ヘリで搬送されるほどの怪我だったのでしょう。質問サイトなどでは、ヘルメットを過剰な装備のように発言する返答者が居ますが、あまりにも無責任です。御殿場ルートは、他のルートに比べて安全であると当サイトでも紹介していますが、転倒すれば常に怪我の恐れがあるのは、どのルートでも同じです。特に、子供を連れている親御さんは、安全第一で考えてあげてください。