2014年の8月後半は、異常気象的で雨続きでしたが、ようやく週末に登れそうな感じになったので8歳の子どもと2人で登ってきました。
私の普段のスポーツは、平日にだいたい6キロをノロノロと走る程度。一応フルマラソンも完走するだけならできます。富士山は夏山シーズンに多ければ4~5回、少ないときでも1回は毎年登っています。
今年初めて小学生の子どもを連れて登ってきましたので、お子さん連れで登る方の参考になればと思い、投稿します。
1.どの登山口にするか
今回は、登頂確率が高そうな富士宮口と河口湖(吉田)口の二択で検討。
標高差と標準所要時間なら富士宮、でも雨が降っただの雷が鳴っただの、トイレに行きたいだの、ということを考えると、山小屋が多い河口湖口も魅力的です。とりあえず河口湖で検討を始めました。
8月はマイカー規制なのでシャトルバスの時間で日程を考えます。31日の始発の時間は…、5時半発で6時15分に五合目。
…だめじゃん。遅すぎます。5合目で高度順応の時間を確保して登り始めると、標準タイムで行ったとしても多分日没までに五合目に戻るのはかなりキツイです。登山って基本日の出近辺に行動開始するものだと思うのですが、このシャトルバスの始発設定は日帰りの登山者には嫌がらせにしか見えません。山小屋に泊まらない登山者=「弾丸登山」なのかしら。
始発が遅いのは富士宮口でも同じです。というか富士宮口は始発が6時なので、もっとヒドイです。
そうするとタクシーを利用することになりますが、チラシには「片道約11,000円+有料道路往復料金2,060円。ただし深夜・早朝(22:00~5:00)はメーター料金2割増し」とのゴージャスなご案内が。スバルラインて距離長いですからね。うん。こんな登山口イヤ。富士宮口で決定。
2.準備
予定が決まればとっとと準備を始めます。子どものリュックには軽いものだけ入れて、私のリュックには水3リットル、ジュース0.5リットル、お湯0.5リットル、かっぱえびせん(袋が膨らむのを見たいらしい)、いつもより大目の上着、嵐で小屋に入れてもらえない場合を想定したツエルト、と言った感じで、一人で登る時に比べて結構大盛りな装備になってしまいました。ちなみに、富士登山のために子ども用として新しく買ったものは、ミドルカットのトレッキングシューズとレインスーツ、登山用のパイル地ソックスで、後は手持ちのものを流用です。
子どもと一緒に登るにあたり、濡れた場合などに備えて着替えも持っていきましたが、大人用の衣類もイザという時に子どもに着せられるかを意識しながら選択しました。大人用のものを着せることができれば、その分バックアップを手厚くすることができます。(大人は当然寒さに耐えることになるのですが)
ちなみに、衣類を防水のためにビニールに入れる時は、いろんな衣類を一つの袋に入れるのではなくて、一つ一つ入れておいた方がいいと思います。子どもは暑くなっただの寒くなっただのが頻繁に切り替わるので、まとめて袋に入れると、探したり出したり入れたりというのがすごく億劫になり、結果として体温調節が疎かになると思うからです。(私の場合はリュックを下ろすこと自体億劫なので、一人で夜間登る際にはTシャツだけで山頂まで行ってしまい、変質者的な目で見られた経験あり。)
また、かっぱえびせんとかポテチを持って行く場合は、個人的には普通の大きなものではなくて、小さな小分けサイズのものでいい気がします。富士山の上で風にビュービュー吹かれながらあの大きなかっぱえびせんを食べ切るのは結構大変かも。喉も渇くし。(山小屋泊の場合はこの限りにあらず)
2.水が塚駐車場着(3:20)
さて、天気予報もまあまあ。車の中でおにぎりを食べて、トイレも済ませました。「痛いとことか調子の悪いところはない?お腹は痛くなりそうにない?」としつこく確認します。なお、わが子の評価では水が塚から登っていくにつれてトイレの評価が下がります。私(一応それなりに潔癖症)の感じでは、どこのトイレも綺麗だと思うのですが、都会暮らしの子どもには匂いなどが結構気になるみたいです。
私は不安があれば予防のために正露丸をあらかじめ飲んじゃいますが、今回は前の日の夕食もきちんと消化がいいものにしておいたので大丈夫そうです。子どもに登山用のパイル靴下をシワが出来ないよう注意しながら二重に履かせ、装備を整え、タクシー乗り場に向かいます。
(富士さんぽ註:靴下にシワがよっていると、靴ズレがおきやすくなります)
今日は夏休み最後の日曜なので、きっと登山者がいっぱいいるはず。割り勘パートナーはすぐに見つかるだろうと思ってしばらく待ちます。…来ない。だれも来ない。だんだん空が明るくなっていきます。4時15分、痺れが切れたので、割り勘は諦めて、二人で乗ることにしました。
「もうすぐ相乗りできる人くるんじゃない?待ってる?」タクシー乗り場のおじさんが親切に確認してくれます。でもチラッと見えていたのは3人組くらい。タクシーの定員と合いません。
「いや、もう夜が明けるんで行きますー。」タクシーが出発しました。
3.富士宮口五合目着(4:45) 微風14℃
タクシーの運転手さんの話によると、タクシーが混むのは夜間ご来光登山組の午後10時前後と、日帰り組の午前3時~5時くらいとのこと。この時間は混んでいるので、いつもならタクシーは並んで空車を待つような状態になるそうだが、今日は登山者がとても少ないそうな。
さすがタクシー。バスと比べて小回りが利くので、富士山スカイランのヘアピンカーブもぐんぐん通過して、順調に五合目に到着しました。うう、スピード速すぎです。気分が悪い…。タクシー代5,150円也。
富士宮口は売店も営業していないため、閑散としています。気温は14度。風はそんなにないけど寒いなあ。子どもも開口一番「寒い」というので、アンダーシャツの上に長袖Tシャツを着せ、さらに私のジャケットも着せます。
本当はここでしばらく高度順応させたいのですが、寒いし、6合目の方が日当たりがよさそうなので5時ちょうどに登山口を出発しました。